今日は4月1日で、エイプリルフールと呼ばれる日である

 今日は4月1日で、私の小学校の時代から、この日に仕掛けられた他愛ない悪戯に引っ掛かった人は「四月馬鹿」と言われたり、エイプリル・フールと呼ばれたりしている。
 この日は、たわいない嘘なら、いたずらや冗談として許されるという日として、早くから日本に根付いてきた風習だが、最近はエイプリル・フールという言葉を余り聞いたことがない。今はたわいない冗談さえも受け入れる寛容さが失われつつあり、その分だけ世知辛い世の中になったという証しなのであろうか。
 エイプリル・フールの起源となると、これがまた意外と曖昧のようである。
 私は「April Fool」というと思い出すことがある。
 私は名古屋にある南山大学の英文科に、6年間も通いながらも、最後には大学を中退した身だが、どうしてもその負い目が拭えず、中退後に自動車部品製造会社のサラリーマンとなり、結婚後も学生気分が取れず、いろいろ英語に関する本を買ってきて、暇を見つけては読んでいた。
 その中に、D.C.ガーリックという人が1982年に書いた「SEXY JOKES」という本があり、男女のセックスに関するジョークの紹介で全編が構成されている。巧みな誘導で興味を掻き立てられ、読んでいるうちに知らぬ間に英語を学んでいくというユニークな内容の本であった。
 その本の中に、「April Fool」というジョークがあり、今でもその内容が私の記憶の中に残っている。
 そのジョークを読んだ直後は、その面白さが分らず、読んでから15年ほど経って、やっとそのジョークがブラック・ジョークだということが分り、改めてよくできた話だと思った。
 そのジョークとは次のようである。
 【APRIL FOOL】
 <The high society lady was in the middle of a bingo party in her luxurious Beverly Hills home where she had invited ten of her wealthy lady friends. Suddenly her six-year-old daughter rushed into the room and exclaimed loudly, “Mother, something terrible is happening.”
 (ある上流夫人が、ビバリーヒルズの豪邸に10人の裕福なレディーを招いて、ビンゴゲームに興じていた。と突然、6歳になる娘が部屋に飛び込んできて、大声で叫んだ。「おかあさん、何かおそろしいことが起こっているよ。」)
 “My goodness, child!What is it ?”
  (まあ、この子ったら、どうしたっていうの。)
 “A strange man is in the maid's room and they're both wrestling naked on the bed.”
  (見たこともない人がメイドの部屋のベッドで、メイドと二人、裸でレスリングをしてるの。)
 All the assembled guests looked shocked. Their hostess exclaimed, “I'll call the police at once.”
  (集まっていた客は皆、色を失った。「すぐに警察をよびますわ。」と夫人は叫んだ。)
 Then her naitve little daughter laughed and said, “April Fool, Mummy. The naked man who is wrestling on the bed with the maid is not a strange man at all. It's dadday.”
  (すると、あどけない娘が笑って言った。「エイプリル・フールよ、ママ。ベッドの上でメイドとレスリングをしていた裸のおじさんは、じつはね、パパでした。)>

 何と言うブラック・ジョークであろうか。
 たぶん、6歳の女の子には男女の営みは、あたかも、レスリングをしているように映ったのであろう。その裸の見知らぬ男が、実はパパだったから心配しないでとママに告げることが、あどけない娘にとってはエイプリル・フールのたわいもない冗談の筈が、ママにとっては、もう一段上の自分の夫の浮気の暴露に繋がってしまったという落ちである。
 何とも皮肉で、だが、とてもよくできた話である。どんでん返しにも似た二段構えの落ちだと言ってもいい。
 このブラック・ジョークが長い間分らず、ずっと私の記憶に残っていたのは、若い頃の私がいかに融通の利かない男だったかの証明でもあるかのようである。
 尚、ここに出てくるNativeという単語は、「土着の」とか、「生まれつきの」とかいう意味ではなく、「あどけない」という意味だと欄外に作者の注意書きがある。

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