3月の雪だ、早く帰らなければ!!

 今朝は二度寝をしてしまい、寝床から起きたのは午前9時を過ぎていた。
 空は雲一つなく晴れているが、パジャマ姿でじっとしているとたちまち寒さが襲ってくる。階下へ行ってみると女房の姿が見えない。そう言えば、国立長寿医療センターで半年検診をすると言っていたのを思い出した。
 朝食はテーブルの上に用意されている。ふと検診から帰って来たら、コストコに行きたいから連れて行ってと頼まれていたことを思い出す。
 行ってもいいが、私は今日のように寒い日に出掛けるのは苦手である。
 早速、私の住んでいる市の気象情報をPCで検索してみると、12時は4℃、15時でも4℃という予報が出ている。
 コストコは常滑市にあるが、セントレア空港の開港に合わせて造成された土地にあり、海からの風をまともに受けるロケーションにある。いくら晴れていたとしても体感気温は4℃どころではないに違いない。私は少し尻込みをしかけたが、今は2人暮らしで、このためにソッポを向かれたら、これから2、3日の暮らしにくさが倍増する。そんなことを思うと拒むのにも勇気がいる。
 私は女房が帰ってくるまで本棚を整理しようと思い立った。
 ブックカバーを外して作家ごとに並べていたら、三木卓氏の『震える舌』の文庫本が出てきた。いずれ読みたいと思い、2、3年前に買っておいたものだが、せっかくの出会いだからと読み出した。
 三木氏は詩人でもあるので、この頃の作品にはメタファー表現が多い上に、会話も段落を付けずに連なっているので、慣れるまではなかなか読み辛い。
 その三木氏の文章の中に、今では余り使われない言葉が何度も登場してくる。だが、その言葉に出会うたびに、不思議と私は心のどこかでほっとしている。
 例えば、「ハンケチ」や「唐紙」という言葉である。
 何もいまさら説明することでもないが、「ハンケチ」はハンカチのことで、即ち英語でいう<Handkerchief(ハンカチーフ)」のことであり、「唐紙」は襖障子のことである。
 英語の発音からすれば、最初の母音にアクセントがあるので、「ハンカチーフ」の「カ」の発音は弱まり、聞く人によっては「カ」とも聞こえるし、「ケ」とも聞こえる。さらに綴りを暗記しようとすれば、「ケ」と発音した方がむしろ間違いが少ない。いつから、「ハンケチ」が「ハンカチ」と変化したのであろうか。
 そう言えば、私の幼い頃には「ハンケチ」や「唐紙」という表現は、日常生活の中でいつも聞いていた。言葉は時代とともに変化するもののようだ。
 ところが、面白いことに私たちの幼い頃には「シミーズ」と言っていた言葉は、ちゃんと「シュミーズ(Chemise)」となっている。
 確か、近所のオバさんたちにスカートの裾から下着が見えているのを「シミちょろ」と言うと教えてもらったが、それは「シミーズ」がちょろっと見えていることから発生した言葉だと思われる。今でも「シミちょろ」は使われているのだろうか。
 そんなことを考えていたら、女房が帰ってきた。私たちは常滑市のコストコに出掛けていった。
 私は先に隣りの「めんたいパーク」に行き、めんたいソ-セージを買ってから、女房とはコストコの食品コーナーで待ち合わせをすることにした。
 私が「めんたいパーク」に行くのには、もう一つ目的があった。
 いやらしい話だが、自販機の無料ドリンク・コーナーでコーヒーを飲むのと試食コーナーで、明太子の軍艦巻きを食べるためだった。
 ところが行ってみると、無料のドリンク・コーナーはなくなり、同じ場所にはカウンター形式の有料のドリンク・コーナーになっている。同じユニフォームを着た若い女性が2人、忙しそうに動き回っていた。
 以前無料だった「めんたいミュージアム」は入場券を購入しなければ入れず、その出口が試食コーナーに連なっている。言うなれば、「めんたいミュージアム」に入らなければ、試食コーナーに行けない仕組みに変更されていた。
 つまり、無料のドリンク・コーナーも試食コーナーも開店直後の客寄せのためだったのだ。
 自分が撒き餌で釣られてしまった魚のような気分になってきて、いつもなら3袋ほど「めんたいソーセージ」を買うのだが、何故かその気が失せて、そのまま女房との待ち合わせ場所にUターンした。
 私は変人なのであろうか。隣りのコストコに行こうと歩いていると、急に上から白いものが落ちてきた。
 雪である。早く帰らなければ、・・・・・・。

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