|
8月1日から、アルバイトをする会社の研修から帰ってきたのが、午後1時だった。 その会社は、私の家から車で、10分ほどのところにある。私は健康のためと思い、昨日も今日も歩いて通ったが、2日間の暑さをまともに受けて、私は自分の体力の衰えを嫌というほど味わされた。 朝の涼しいうちはそうでもないが、研修が終わる午後1時から2時に、自分の家まで25分ほど歩いて帰ると、ぐったりしてしまい、自分の部屋に閉じこもって、何もしたくなくなってしまう。やっと午後5時になって、重松清氏の短編集「小さき者へ」の中の、「海まで」と「フイッチのイッチ」という2編を読み終えた。 「フイッチのイッチ」というのは、漢字で書けば、「不一致の一致」となるが、漢字を知らない小学生が、離婚した両親が使っていた「性格の不一致」という言葉を音(オン)で覚えていて、たぶん、それが離婚の原因かも知れないと主人公が想像するところから生まれたタイトルと思われる。私の勝手な想像であるが、重松氏は、漢字の字面からでなく、子供の耳に残っている音(オン)をタイトルにすることで、飽くまでもこの小説は子供目線での小説だと言いたくて、こうしたタイトルにしたのであろう。 その「フイッチのイッチ」という小説の中で、また、私の理解できない言葉が登場した。その言葉というのは、「ハブになった」とか「ハブにされた」という言葉で、この小説の中では、たびたび登場してくる。恥ずかしい話であるが、私はこの言葉を聞いたこともないし、他の小説に書かれてあるのを読んだこともないのである。 インターネットで調べてみるが、しっかりした意味や語源を解説してある文章には、残念ながらお目に掛からなかった。特に、重松氏が使用した「ハブになった」という能動的な意味合いで使っている例文には出会わなかったが、「ハブにされた」という例文には、幾つか出会ったが、もう一つ、私にはピンとこない。 私が想像するに、「ハブにされた」というのは、「いじめられた」いうには、陰湿で強すぎる響きがあるので、そこまでいかなくても、「ちょっとした無視」とか、「仲間はずれ」とか、「悪意を持ったからかい」とか、そんな意味ではないかと思う。 小説の中で使われた「ハブになった」という表現は、能動的な使い方であるから、自らの意思で、複数のクラス仲間を無視し、イジメられる前に仲間をはずれたという意味なのであろうが、重松氏がこの小説を書いてから10年以上経った今は、そうした使い方をせず、「ハブにされた」という受動的な表現の方がたぶん、一般的な使い方として、固定されたのであろう。 いずれにしても、私がサラリーマンをしていた38年間は、専門書とかビジネス書ばかりに接していて、たまに小説を読んでも、同年代の小説家が書いたものしか読んでおらず、それ故に、こうした新しい言葉に遭遇する機会がなく、世の中には、幾つかの新造語ができつつあって、時代とともに、意味も変遷していくという現実に対して、私がいかに疎かったかが窺い知れる。 そう言えば、私たちの小中学時代に、「ハバにする」「ハバにされる」という言葉が流行っていたことがある。意味は、ハブと同じ意味で、「仲間はずれにする」とか、「仲間はずれにされる」という意味である。 ちなみに、「ハバにされた」という例文をインターネットで調べてみると、殆ど例がなく、ある地域でしか使用されない方言に近い言葉だったのかも知れない。 |
| << 前記事(2008/07/19) | トップへ | 後記事(2008/07/21)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2008/07/19) | トップへ | 後記事(2008/07/21)>> |