On your mark, get set , Don!

 今日のアルバイト先の勤務は、午後1時から8時までであったが、午後6時には仕事がほとんど片付いていて、あとはのんびりと外山滋比古氏の『少年記』という自伝を読んでいた。
 外山少年は小学生のとき、同じ歳の神童と呼ばれた友だちとよく遊んだが、そのときの様子が次のように書かれていた。
 <そのころ、ふたりが走るときのかけ声に オーヤマゲッセンドン と言った。ドンでかけ出すのである。さらに何十年もたって、これが、英語ではないかと思って、調べた。やはり英語の オン・ユア・マーク・ゲット・セット・ドン (On your mark, get set , Don!)であることをつきとめたときはなつかしい思いだった。(「位置について!」「用意!」「ドン」である)>
 私はこれを読んでいて、クスクスと笑えてきた。
 私は2年半ほどまで、名古屋にある外国語学校I.C.NAGOYAで英会話を学んでいたが、その英会話講師の中にアメリカ人のDaniel という20代の若者がいた。
 彼は私たち生徒に何かテーマを与えて、生徒同士でディベートをさせるときに、必ず【On your mark, get set , Don!】と声を張り上げていた。
 私は上記の<オーヤマゲッセンドン>ほどではなかったが、Daniel が何を言っているのかさっぱり分からず、何度か問い掛けているうちに、やっと【On your mark, get set , Don!】を思い出してきて、彼の茶目っ気ぶりを受け入れることができた。私自身は、昭和39年の東京オリンピックの年に覚えた言葉だった。
 Daniel はその他にも面白い英語を教えてくれた。その一つはジャンケン英語である。
 日本語のグーを rock or stone、チョキを scissors、パーを paperと、アメリカでは大声で叫んでジャンケンをするというのである。
 相手と対面して、リズミカルにrock, scissors, paper, rock, scissors, paper, 1、2、3!と言ってジャンケンをする訳だが、1、2、のところで手を後ろに回し、3で双方とも手を前に差し出してジャンケンをする。これがアメリカでのオーソドックスのジャンケンの仕方と教えてくれた。
 最近、クリスマス会の余興などでビンゴ・ゲームをやるのはどこでも盛んだが、このゲームでは同点になった場合はジャンケンで決める場合が多い。この輪の中に英米人が入ると、rock, scissors, paper, rock, scissors, paper, 1、2、3!を大声で、実にリズミカルに声を合わせてジャンケンをするので、その場は一気に盛り上がる。日本人のやる「最初はグー、ジャンケンポン!」よりも何10倍もその場の盛り上がりは大きくなっていく。
 もう一つ、Daniel が教えてくれて面白かったのは、Heads or Tails (表か裏か)という言葉だった。
 英米人は迷ったとき、よく「Let's toss a coin.」と掛け声をかけて、コインの裏表で何かを決めることが多い。つまり、Daniel も残りの授業の時間が少なくなり、項目のどれかをスキップさせなければならない状況になったときに、よくコインを投げて決めていた。
 余談になるが、コインの裏表という意味で使う場合の Head やTail はたとえコインが1枚であっても複数形を使うとのことだ。
 いずれにしても、On your mark, get set , Don!も rock, scissors, paper,も、そして、Heads or Tails も英米人は幼少期には日常的に使う言葉のようだ。

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