もう、腹痛は御免だ

 今日は朝からアルバイト先で仕事の日だったが、どうも昨日の夜中から腹の調子が悪く、寝ていても熟睡できずに、2度、3度と眼を覚ましてしまった。
 女房はこのところ先週水曜日に男の子を出産した娘の付き添いで、夜10時ちょっと前しか帰って来ない。昨日も夕飯は残り物で適当に済ませたが、その惣菜の中に腹を壊すものがあったのかも知れない。いずれにしても、自分の不精から出たことで、身から出た錆と言えなくもない。
 私はいつも通り、出勤30分前にトイレに入って、いつものように用を足したが、何かいつもとは違う違和感が腹に残っていたが、アルバイト先を休む訳もいかず、そのまま徒歩で出勤していった。
 ところが就業時間となり、1時間もしないうちにお腹がキリキリと痛み出した。その後、恥ずかしい話だが、昼の休憩時間までに3回もトイレに駆け込むことになってしまった。ネトッとした冷や汗も噴いて出る。
 昼の休みに机にうつ伏せになって、お腹の調子回復を待っていると、われわれRetire組のリーダーのTさんが、A4サイズの印刷物を片手にやって来た。
 話を聞いてみると、先日倒れた仲間の回復が思わしくなく、たとえ、退院できても後遺症が残り、今の仕事での復帰は難しいと判断して、新規のメンバーを採用することになったと言う。新規メンバーの人は、今年3月に地元の企業を退職したばかりで、まだ61歳だと説明してくれる。
 昨年10月のリーマン・ショック以来、たとえ企業にそれなりに内部留保があったとしても、定年延長をして雇用を保証してくれる企業は少ない。それより何より、今退職する人は満65歳にならないと厚生年金は基礎部分だけで満額は支給されない。
 勝手な想像をして申し訳ないが、新メンバーになる人も基礎年金部分だけでは足らずに必死で仕事探しをしていた人なのであろう。
 今月24日から30日まで、今のメンバーの輪番制で、新しいメンバーの人の指導をしなければならない。リーダーのTさんはその講習スケジュールを持参してくれたのだ。私も24日の1日だけ、新メンバーの指導日がある。
 Tさんに、先日倒れた仲間のその後の状況が聞きながら、<他人事じゃないぞ>と身を引き締めたり、私が辿ってきた道を同じように歩みつつある新メンバーの人の立場を思い遣っていると、いつの間にか、自分のお腹の調子のことを忘れていた。時間経過を考えるとやはり、昨日の夕食の何かに当ったようだ。
 私は何だかんだでちょっぴり落ち込みながら、午後3時に会社を退社した。雨上がりの道はひんやりして、半袖では寒いくらいだ。おそらく気温は20℃を下回っているのかも知れない。
 今日もたぶん、女房は午後10時頃にしか帰らないであろう。私は駅近くのスーパーに寄って夕食を調達しようと思い立ち、いつもは直進する本通りの交差点を躊躇することなく左に曲がった。
 もう、腹痛は御免だ。私は何度も呟いていた。

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