もう一度、恋愛がしてみたい

 昨日、肺の腫瘍に関する情報をインターネットで収集していたら、『コミュニティーOKWave』というサイトのQ&Aコーナーに気になる質問と回答が次のように掲載されていた。

 Q:【先日レントゲンを撮ったところ肺に影があり、精密検査を受けました。(血液検査、CT,PET)以上の検査の結果、良性腫瘍(過誤腫)だろうとの診断でした。今すぐ手術が必要ではなさそうということで、経過観察ということになりました。次は3ヵ月後に、レントゲンを撮る予定です。それで異常が無ければ、その次は半年後くらいでよいでしょうとのことでした。
 大腸とかの腫瘍だと良性だったものが悪性に変わってしまうというようなことを聞いた事があります。肺の場合もそういったことがあるのでしょうか?】

 A:【病理科医師です。過誤腫は字の通り、本当の腫瘍と言うよりも肺の一部が「出来損なった」ものです。軟骨や平滑筋などが、本来あるべきでない場所にできて、それがレントゲンに写ります。前の先生が言われるように、悪性化することは稀です。全くないと言えないのは、正常の組織でも癌が発生する可能性はあるからということでご理解下さい。
 この点、良性腫瘍から悪性腫瘍が発生することの多い大腸腫瘍とは事情が根本的に違います。経過観察で大きくなっていれば生検で精査すればいいわけで、病院の対応は妥当なものと考えます。】

 質問している人と私の症状は酷似しており、その質問に対する病理科医師の回答は、私にとって興味深いもので、もし医学的に共通通念として確立している意見ならば、少なからず、私に希望を持たせてくれる。
 去年9月、私はCT検査で自分の肺に11mmと15mmの腫瘍が見つかった。最後のPET-CT検査のあと、私もこの質問者と同じく良性腫瘍だろうという診断を受け、今、正に3ヶ月経過観察期間中の身である。
 腫瘍が見つかって、半年間、私は随分落ち込んでしまった。腫瘍が存在するという現実に咄嗟に対応できず、なりふり構わず、あたふたしている自分自身に気付き、自分がこんなにも生に対して執着心を持っていたのかと呆れもしたし、驚かされもした。自分の人生に悔いはないと、偉そうなことを口走ってはいたが、実は人一倍生に執着していたのだ。
 と言うのは、私には12年間付き合った女友だちがいて、そのときの私は、彼女が生き甲斐の一部にもなっており、肺にできた腫瘍が癌かもしれないと、国立病院の医師に言われたとき、何とお前は情けない奴だと言われるかも知れないが、目の前に彼女の顔がちらつき、急に湧き上がってきた精神的な動揺をどう処理していけばいいか分からず、悩んでしまった。
 結局、私は去年11月、彼女の負担となるのを避け、自ら別れる決心をし、どんな結論が出ようと精一杯生き抜くことが、私に課せられた役目であり、そうすることが、家族へメッセージを残すことにもなるという選択をしたのである。

 4月16日、私は3ヶ月経過観察で、血液検査とCT検査を受ける。その結果、腫瘍に変化がなくて、神が私を見捨てず、生かされるようであれば、もう一度、【友だち以上恋人未満】でもいい、恋愛ごっこでもいい、いや、できれば、本物の恋愛がしてみたい。
 不謹慎と言われようが、それが、今の私の本当の気持である。

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