最近、自分でも驚くような間が抜けた行動を取ることがある

 私は今年、喜寿を迎える。
 立派な後期高齢者である。そのためか、自分でも驚くような間が抜けた行動を取ることがある。
 私は市の公園で働いているが、就業マニュアルにより、作業開始と同時に支給されたベストを着て、IDカードを首から掛けることになっている。
 ふと気付くと、いつの間にか、首に掛けていたIDカードが行方不明になっていて、年甲斐もなく右往左往してしまった。
 このまま、IDカードが出てこない場合には、シルバー人材センター事務局に行き、再発行してもらわなければならない。何とも恥ずかしい話である。
 もし、公園で働いているときに市役所の緑花公園課の人にIDカードを掛けていないのを指摘されたら、言い訳のしようもないので、そこいら中を探しまくったが、一向に見つからない。
 そこで、公園の管理事務所に到着してからの自分の行動を、できるだけ細かく必死で思い出しながら、自分の行動を辿ってみた。
 作業開始時には間違いなく、IDカードを確認し、首に掛けた。
 その後、普段の日と違った行動を取ったことがなかったか、神経を集中してみて、やっと普段と違った自分の行動に行き当たった。
 11時頃から温度が上がり、夏用の上着の下のワークシャツを脱いだとき、IDカードを首から外さなかったことを思い出したのである。
 ひょっととすると、ワークシャツを脱ぐとき、何かの拍子でIDカードが背中の方に回ったのかも知れない。それとも再び上着を着たとき、IDカードがその上着の中に紛れ込んだのかも知れない。
 確認のために上着を脱いで首の辺りを探ってみると、案の定、背中に回ったIDカードを見つけることができた。苦笑いとともにほっとした気持になっていた。
 事務所に入ってからの行動を逐一辿っていって、IDカードを見つけるまでに要した時間は約20分、何とも無駄な時間を費やしてしまった。
 現役サラリーマン現役時代にはあり得なかったことである。やはり、さまざまなTPOを想定して、常に緊張感を感じながら仕事をしていた頃とは、気合の入れ方が違っている。それより何より、当時とは明らかに記憶力が落ちている。
 従って、最近は自分の行動パターンを決めて、忘れやすい物はすべて置き場を決めている。そうしないと、あとで自分の行動を振り返ろうとしても、記憶を辿れない場合が出てくるからである。
 最近の私は、外出時に携帯する物(財布、小銭入れ、キーケース)、勤務する公園に必ずもっていく物(事務所と倉庫、多目的トイレの鍵、作業帽子、IDカード、マグカップ、ボールペン)、そして自分の部屋では爪きり、綿棒、下着、靴下、ジャケット、ズボン、薬箱、ゴールドブレンドなど、こうしたものはいつも同じ場所に置くようにしている。
 無駄なことだと言われそうであるが、爪きりと綿棒に関しては、女房と私はそれぞれ自分用の物を所有している。
 ところが、女房は自分用の爪きりと綿棒をよく、家のあちこちに持ち歩くので、結局、どこに置いたかを忘れてしまうことがある。そうした場合、私のものを勝手に使って、またどこかに置き忘れてしまうので、私がまた、探し回る破目になる。
 何しろ、女房は気がおおらかで大雑把な性格なので、私が愚痴る言葉など、どこ吹く風と聞き流し、一向にそのマイペースぶりは変わりそうにない。
 いずれにしても、姉や女房が老眼鏡を頭の上に乗せていながら、そのことを忘れ、懸命に眼鏡を探し回っている姿を見るにつけ、これまでは「何をやっているんだ」とからかってきた。
 今日の公園での失態を振り返ると、私もいつ、自分がその逆の立場になってしまうかも知れないという脅迫観念に怯えだしていた。

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