私は財布に忍ばせていた2万円を女房の掌に名残惜しそうに載せていた

 下の孫娘は3月で中学を卒業して、4月から高校生になる。
 上の孫娘もダンスをやっていたが中学に入ると同時にダンスクラブを退会して、高校では茶道をやっている。
 下の孫娘は所属するダンスクラブチームは東京や大阪だけでなく、アメリカや中国の公園に行っており、下の孫娘はいずれも帯同して、ヒップホップダンスをやってきたようである。
 私の目から見ると下の孫娘は飽きっぽい性格だと思っていたが、ダンスは根っから好きなようで、高校に入っても地元の別のダンスクラブに入り、ヒップホップダンスを続けていくらしい。
 そこで、高校はダンスクラブのある私立高校を受験し、親戚中の予想に反して合格の通知をもらった。
 だが娘によれば、私立高校はお金がかかるからと、2つに公立高校を受験させ、合格すれば公立高校に行かせるつもりだと女房に告げているようである。
 それならば、端から公立高校だけ、受験すればいいと思うのだが、娘はダンスクラブのある私立高校をすべり止めとして、受験させたようである。
 公立高校が受からなかった場合は、フルタイムで看護師の仕事をやろうと覚悟しているとのことだ。
 恥ずかしい話だが、愛知県の場合、公立高校を2回受験できる独自のルールがあることを私は知らなかった。
 先だって、買ってきた日刊経済新聞社の『名古屋のトリセツ』の中にも次のような記述がある。
 <公立高校の一般入試はチャンスが2回 ― 。愛知県の高校受験は全国でも珍しい「複合選抜制度」というシステムを取り入れている。首都圏や関西圏などに比べ、進学実績や人気の面で県立の伝統校の大きい愛知。公立の受験機会が多く与えられる独自の精度が背景にあるようだ。(中略)
 制度の最大の特徴は、公立の一般入試を2校受けられることだ。受験生はA・Bの2グループから第1希望と第2志望の高校を選び、3月に別日程で2回試験を受け、結果はまとめて発表される。「相手校に合格」は第1志望の学校に落ちたが、第2志望に合格しているケースを示している。>
 その合格発表が昨日の3月18日にあった。
 女房の話によれば、下の孫娘は、まさに「相手校に合格」したケースのようである。娘にとってはやれやれというところではなかろうか。

 昼食を摂ったあと、女房が「明日はどしゃ降りの雨になるかも知れないから、今からお墓参りに行くよ」と言ってきた。
 ふと82歳で亡くなった三宅久之氏の座右の銘【愛妻・納税・墓参り】を思い出していた。
 座右の銘に「墓参り」とあるにもかかわらず、三宅久之氏の葬儀は密葬で、家族に戒名も不要という遺言を残したそうである。おそらく三宅氏が「墓参り」にこだわっていたのは、先祖代々があり、自分が生かされているとの考えからではなかろうか。
 菩提寺の山門横の伝言板には「コロナウィルス対策のために、春季彼岸会は中止とさせていただきます」という文言の掲示が貼られてあった。コロナウィルスはこうした宗教行事にも影響を与えているようである。
 墓参りを終えてから、今日はシルバー人材センターの配分金が振り込まれていることを思い出し、近くのショッピングモールのATMの立ち寄り、5万円を引き出した。
 自慢げに下の孫娘の合格祝いだと、女房に5万円ではなく、3万円をどうだと言わんばかりに手渡した。
 女房は「それだけでは済まないから」と口をとがらせる。
 私は4月になったら、JRA競馬の無観客は解かれるに違いないという希望的観測から、2万円はヘソクリにしようと企んでいた。
 どうも、私は上の孫娘が高校に合格したときには、合格祝いとして5万円を出したようである。
 私は一旦、財布に忍ばせていた2万円を女房の掌に名残惜しそうに載せていた。

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