私は隔世の感を払拭することができないでいた

 6月21日付の中日新聞の朝刊コラム「中日春秋」に次のような内容の文章が載っていた。
 【四人に一人は「やばい」という言葉を「とても素晴らしい」の意味で使う、と知って驚いたのは数年前の国語世論調査だ。言葉の意味は反対に転じることもある。英語の「グレート」という言葉にも、「偉大な」とは逆の意味の用法が生まれたのか。そんな疑問が浮かんでもおかしくない。トランプ米大統領が再選に向けて明らかにした新スローガンである
 「キープ・アメリカ・グレート」、「米国を偉大なままに」だ。前回選挙の「米国を再び偉大に」に呼応している。どうやら大統領は任期中に米国が偉大になったと考えているらしい。辞書通りの「グレート」である】
 強烈な皮肉である。
 そう言えば、great(グレート)には、反語的表現では「ひどい」とか「困って」と言う意味で使われることがあるらしい。その例文として、【Well isn't that just great. We've missed the last bus. (やあ、そいつはひどいや. 最終バスに乗りそこなった)】が載っていた。
 2020年の大統領選で再選を目指しているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の新スローガン「Keep America Great!(米国を偉大なままに!)」に対して、【それって二番煎じじゃないの。Well isn't that just great.(そいつはひどいや)】と同じgreatを使って、言い返したくなる人もいるに違いない。

 今日の市の公園でのアルバイトは、午後1時から5時半までであった。
 週末は天気が崩れるかも知れないという天気予報が出たからであろうか。31あるバーベキュー場のサイトのうち、18サイトしか利用客がいなかった。ただ明日は曇りのち晴れの予想だったので、キャンセルは1組だけで、28サイトが予約で埋まっている。
 最近の予約客は天気予報に敏感で、曇りのち晴れならば、キャンセルの必要なしとすでに食材の調達は終了し、準備万端なのかも知れない。
 今日のバーベキュー場の利用者は若者が多かった。
 食材も大量に買い込んできたようで、焼き網の上には肉、魚、焼きそば、トウモロコシなどが載っている。暑さのためか、クーラーの中には缶ビールがいっぱい詰まっている。
 今日の後片付けは、午後5時近くまで掛かるだろうと思っていたが、30℃という気温のせいか、午後4時20分ごろには後片付けは終わり、三々五々、利用者は帰って行く。
 その中に男性4人と女性4人の20代半ばのグループがいた。
 焼き網、中敷き、底板の3点セットを洗浄したり、炉と卓を清掃したりするときには、誰かが手抜きをするものだが、感心なことに全員が協力して、真剣に作業をしていた。
 私が男性たちの一人に向かい、「二枚目で働き者だから、女性に持てるんじゃないの」と声を掛けると、きょとんとした表情で「二枚目って、どういう意味ですか」と訊いてきた。
 「ハンサムって意味だよ」と言うと、今度は「ハンサムって、どういう意味ですか」と質問してきた。「イケメンって意味だよ」と伝えると、やっと理解したようだった。

 いつの間に「2枚目」も「ハンサム」も死語になったのだろうか。
 ひょっとすると「美男子」とか「男前」という言葉も知らないのかも知れない。
 私の方は「イケメン」の詳しい意味を知らない。
 今日、仕事が終わってから、ネットで調べると、【イケメンとは、イケてるメンズ(もしくはイケてる面)の略称で、端正な顔立ちや服装のセンスなども含めて、主に外見の魅力に優れた男性のことを指す】と載っていた。
 またハンサムとは、【英語の「handsome」に由来。Hand(手)+~しやすい(Some)であることから、「手で扱いやすい」という意味があり、一説では、顔立ちが良いと女性を扱いやすいことから、美男子をハンサムと呼ぶようになった】と載っている。
 さらによく似た言葉の説明が次のように載っていた。
  ・ 二枚目:美しい顔立ちのみならず、色っぽい雰囲気も持ち合わせた男性。
  ・ イケメン:顔立ちや服装などを含めた、総合的な外見の魅力を持っている男性。
  ・ ハンサム:とりわけ顔立ちの美しい男性。
  ・ 男前:立ち振る舞いから、力強さや頼もしさを感じさせてくれる男性。

 いずれにして、20代半ばの男性に「二枚目」も「ハンサム」の意味が通じなかったことはショックだった。
 私はしばらく、隔世の感を払拭することができないでいた。

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この記事へのコメント

monban
2019年06月23日 16:03
issa様。そうなんですね!もう、びっくりですね!その状況とやりとりが可笑し過ぎて、読みながら声をたてて笑ってしまいました。私達には当たり前の使い慣れた単語が、今や若い人には死語になっている・・他にも沢山ありそうですね。
issa
2019年06月23日 23:14
monban様、公園のミモザの花が満開のとき、公園を訪れた若い女性に「ミモザの木の花をバックに撮ると、インスタ映えしますよ」と教えてあげたら、「そんな新しい言葉を知っているんですね」と言われ、痛切に世代間の認識不足を感じてしまいました。最近、リア充っぽいという言葉も覚えました。いずれにしても、若者言葉というか、新しい言葉にはなかなかついていけないようです。

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