中学の同級生が開くグループ写真展

 2、3日前、中学時代の女性の同級生から葉書きが届いた。
 知立市の画廊で6月26日から30日まで、グループ写真展をやるので、ぜひ観にきて下さいという招待状であった。
 そう言えば、1年前のクラス会のとき、60歳になってから写真教室に通い出し、さまざまな写真技法を勉強して、今ではあちこちに写真撮影に行っていると話していたことを思い出した。
 彼女とは中学3年生のとき、とりわけ仲がよかった訳ではない。ただ、彼女が部活でソフトボールをやっており、いつも活発な話しぶりをする女の子という印象を持っていた。
 だが、私がつるんで遊んでいた男女数人のグループとは、彼女は別のグループだったので、余り親しく話したことがなかった。
 それと野球部のある男子生徒に憧れているとの噂もあったので、なおさら近寄り難かったこともあった。
 親しく話すようになったのは、20年ほど前に催された中学のクラス会のときであった。カラオケが流行り出したときで、クラス会の二次会で唄の歌えるスナックにみんなで行ってから、親しく話すようになった。
 彼女は歌の上手さではクラスのナンバーワンであり、私はよく彼女に歌のリクエストをしたものだった。
 その後もクラス会のあるごとに、二次会でみんなと一緒にスナックやカラオケ喫茶に行ったし、ときには彼女が本チャンのクラス会に出席できないときには、二次会だけ参加してくれたこともあった。
 私は一度、彼女に申し訳ないことをしたことがあった。
 と言うのは、何回目かのクラス会で、「家を新築したから、オレの家で二次会をやろう!」という男が現われて、数人でその男の家に行ったことがあった。
 私は仕事で疲れていたことやビールやら日本酒をチャンポンで飲んだこともあって、急に気持が悪くなって、新築した家のトイレで嘔吐したことがあった。そのとき、誰かに私が汚したトイレの嘔吐物を流してくれ、清掃までしてもらったことがあった。私はそこまでしてくれた人はてっきり、クラス会の幹事をやってくれた同級生の女性だと思っていた。
 翌日、私はその女性に電話を入れて、何度も謝ったが、何かちぐはぐの返事し返ってこなかったので、一瞬、狐につままれたような気持になっていた。そうした曖昧な対応はきっと、その女性のもともとの性格に違いないと自分勝手な判断をして、すっかり私の記憶から消え去っていた。
 私たち中学3年のクラスは、よそのクラスが羨むほど仲がよかったこともあって、概ね2年に一度、クラス会を開いている。
 その2年後のクラス会のとき、宴会場で二人でデュエット曲を歌い、照れ臭さを隠しながら歌い終わると、突然「イッサくん、前回のクラス会のとき、ずいぶん酔っ払っていたけどちゃんと家に帰れたの?」と声を掛けてきた。
 「前回のクラス会のとき、あなたも二次会で、5、6人で新築の家に行ったことがあっだろ。そのときにさぁ、トイレで吐いちゃってさぁ、○○ちゃんには本当に迷惑掛けちゃったよ!」と言うと、「イッサくん、あのときにトイレまで一緒に付いて行ったのは、このワタシなのよ!」と笑いながら、真相を明かしてくれる。
 あちゃあ、私は勘違いして、別の人にずっと感謝をしていたことになる。
 いくら、中学の同級生といえども、他人の嘔吐物の処理などそう簡単にできるものではない。ただただ、感謝、感謝。去年のクラス会でも一緒だったが、彼女の明るさは変わらない。
 そのクラスメートから届いた招待状である。何としても行かねばなるまい、私はそう自分に言い聞かせていた。

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