湿気を含んだ弱風が頬を撫でていった

 今日、女房と一緒に「三ヶ根山あじさいまつり」に行ってきた。このごろの長雨で、なかなか行けなかったので、やっとと言った気持が強い。
画像 私は会社をRetireしてからは、毎年のように三ヶ根山にアジサイを見に来ている。そのほか、この三ヶ根山の近くで「あじさいまつり」をやっているところもあるのだが、この2、3年は三ヶ根山のアジサイしか見に来ない。
 会社をRetireして2年ほどは、ご丁寧に3ヶ所を回っていたが、今では三ヶ根山のアジサだけを見に行っている。
 スカイライン山頂駐車場に車を停めて、爽やかな風に吹かれて、アジサイ畑周辺を1時間近く歩きながら、見事に色付いた花を見れば、それで充分だからである。
 ちなみにそのほかで「あじさいまつり」をやっているのは、幸田町の「三河のあじさい寺・本光寺」と蒲郡市の「形原温泉・あじさいの里」である。車で3ヶ所を回っても、アクセス時間は1時間も掛からないし、ゆっくりアジサイの花を見ても3時間もあれば充分である。
 三ヶ根山スカイラインにはアジサイが7万本、本光寺には1万本、形原温泉の「あじさいの里」には5万本のアジサイが咲き誇っているということだ。
 やはり、ウィークデイでも車は多く、京都、大阪、滋賀ナンバーを付けた車もすれ違い、驚かされる。中にはカーブのきつい曲がり角に車を停めて、写メで道路脇のアジサイの花を撮っている。何度か視界をさえぎる形で車影が目の前に現れて、ハッとして急ブレーキを踏む。やはり他県のナンバーだ。
 山頂の駐車場には特別養護老人ホームや介護老人保健施設のマイクロバスが何台も停まっている。そこ此処に車椅子を押す介護士の人たちが10人ほどいて、男性の介護士も3人ほど見受けられる。ふと自分の将来が頭をよぎる。
画像 少し霧が掛かっている三河湾を背景に集合写真を撮っているグループもいる。誰かの合図で笑いが起こり、中には大声で笑いながらピースをする老人もいる。
 思えば、私が始めて三ヶ根山スカイラインに来たのは、大学時代であった。アルバイトで働いていた会社の慰安旅行に参加したときだ。お酒も飲んだ覚えがあるから、すでに20歳は超えていたと思われる。
 慰安旅行に参加した経緯は、職場の人たちが総務課に熱心に交渉してくれたお蔭であった。確か、慰安旅行の参加費を払った覚えがない。なのに、バスの中で司会の慰安旅行幹事が出したクイズで最高点を取って、ちゃっかり賞品をもらった記憶がある。
 当時の三ヶ根山スカイラインには展望台のある土産物屋があったり、大きな観光ホテルも複数あったりして、この地方の中小企業が企画する慰安旅行の身近なスポットでもあった。
 ところが、バイパスが整備されたり、国道23号線のほとんどが開通して岡崎市から蒲郡市へのアクセスもよくなったりして、周囲の利便性が確保されると、蒲郡温泉や三谷温泉などに観光スポットが多く出現してきて、次第にスカイラインは廃れ出して、展望台やホテルも廃墟となり、今ではアジサイの時期だけに注目される単なる有料道路となってしまった。
 ただ、毎年来るたびに山頂の駐車場とアジサイ畑周辺の小径は整備されて、私たちのような年寄りがアジサイの花を見ながら散歩するには、この上ないコースになった。
 老人ホームの人たちに混じって三河湾を眺めていたら、湿気を含んだ弱風が頬を撫でていった。
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