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zoom RSS 「2004、5、1 先ず、これからの人生を歩む為に!」

<<   作成日時 : 2017/07/12 20:01   >>

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 竹脇無我さんの『凄絶な生還、うつ病になってよかった』を読み終えた。
画像 6月に入ってから、何かと忙しくなったせいか、古書店巡りをしていなかったが、数日前、気分転換を兼ねて、この地域で最も大きい古書店に行ってみた。
 その折に、竹脇無我さんの『凄絶な生還、うつ病になってよかった』を購入した。価格は108円であり、私にとっては望外の値段である。第8刷となっているので、発売当時は売れた本だと思われる。
 それに加えて、購入してしまった理由は、『凄絶な生還、うつ病になってよかった』の裏表紙を見開いたページに「2004、5、1 先ず、これからの人生を歩む為に!」とペンで書かれた文字を見つけたからである。おそらく、2004年にこの本を購入した人の自筆の文に違いない。
 勝手な想像だが、これを書き込んだ人は、ひょっとするとうつ病、もしくは躁うつ病に罹った人ではなかったろうか。そんな気がしてならなった。
 それと先だっても書いたが、竹脇無我さんが名古屋の御園座に出演するときには、よく通っていた錦三丁目の店のママから、躁うつ病に悩んでいた頃の話を聞いていたことも、すぐにでも読んでみようと思った理由であった。
 Amazonの内容紹介には次のような記載がある。
 <父の自殺、次兄の夭折、長兄の失明、自身の離婚、役柄と実像とのギャップなど、さまざまな困難からうつ地獄に堕ちた役者が再起するまでの8年間を綴った闘病手記。巻末に監修者による「うつ病のセルフチェックと受診のポイント」も掲載。>
 さらにプロローグの中の次のような文を引用している。
 <僕は、うつ病になってよかった。現在、うつ病のまっただ中にいる人にとっては、無神経な言葉に聞こえるに違いないだろう。しかし、それでも心の底からそう思う。八年間の闘病で地獄を見た分、いまの穏やかな日々の価値がわかるし、人にもやさしくなれるから。心底、芝居がしたいと思えるから。人はムダな八年というかもしれないが、僕には必要な八年間だった。>
 そして8年間の闘病生活の末に復帰するも、2009年に父と慕っていた森繁が亡くなったことによる精神的ショックで、再び落ち込みが激しくなってしまった。そして一度は止めた飲酒と喫煙を再び続けるようになった。
 おそらく、無我さんにとっては、この本が出版された2003年からの数年間は、映画やドラマにも復帰ができて、うつ病に関する講演も多くこなしたりして、充実した生活を送っていたのではなかろうか。
 第4章の「客席に背を向けて流したテープ」という項があり、そこに『徳川宗春』という舞台公演のときの話が出ている。
 徳川宗春というのは、江戸中期の尾張藩主なので、おそらく、この話は名古屋の御園座の公演のときの話ではないかと思われる。
 無我さんはこの舞台で、宗春に対抗する将軍・吉宗役であったが、躁うつ状態で、台本を読んでも何が書いてあるのかも分からず、セリフがまったく頭に入ってこない状況になってしまった。
 そのときのことを無我さんは次のように書いている。
 <ここまでくると、なりふりかまっていられない。「できない。できるわけがない」と、僕は訴えた。そうしたら、長セリフはテープに吹き込んで流すという。もうポスターも刷り終わっていたから、キャストの変更だけはできなかったのだろう。
 「そうですか」と僕は力なく答え、その方法でやることになった。長セリフのときには、客席に背中を向けて、タイミングよくテープの声を流してもらう。できないのだからしかたがないが、情けなくてたまらなかった。>
 そう言えば、一時期だけではあったが、名古屋で徳川宗春ブームが起きたことがあった。
 毎年、「名古屋まつり」には郷土英傑行列(信長・秀吉・家康)がある。平成7年と8年にその「名古屋まつり」に「宗春隊」が特別参加したことがあった。これは『徳川宗春』の舞台公演が御園座であった年である。
 ここから察すると、竹脇無我さんが「客席に背を向けて流したテープ」事件があったのは、平成8年の頃だと思われる。
 長セリフはテープに吹き込んで流すという無我さんの話は、名古屋の繁華街「錦三」にもまたたく間に拡がっていった。声高に再起不能説まで飛び交っていた。
 それを契機に、名古屋の夜の街では、竹脇無我さんの話はまったく聞かなくなってしまった。私も関心が薄くなっていった。
 なお、巻末に監修者による「うつ病のセルフチェック」を私もやってみたが、ノー天気な性格がいい方に働いたのか、うつ病の徴候はまったく見られなかった。

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