ヒカレものの呟き

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zoom RSS お揃いの色の中で行われていた入社式

<<   作成日時 : 2009/04/03 22:52   >>

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 昨日は、日柄がいいのか、私が住んでる愛知県大府市では、新入社員の入社式が複数あったようだ。
 午前中、女房が寝たきりの母親の様子を見てくるとかで、朝早くから家にいなかったので、昼食には急にアナゴ寿司が食べたくなって、私が大府駅前の「ミニだるま」にそれを買いに行くと、駅前ロータリー広場はフレッシュマン・スーツを着た若者でごった返していた。少なくても、駅近くの大府市役所地下にある大ホールと駅の線路沿いにある愛知用水会館で、確実に業種の違った二つの会社の入社式があったようだ。
 と言うのは、フレッシュマンの服装が二つに分れていたからだが、一つはメーカー特有のダークスーツで、もう一つの方はサービス業特有の濃紺のユニフォームだった。サービス業はどうもホテル関係のようだった。
 たぶん、ともに入社式の休憩時間なのであろうが、首からIDカードをぶら下げた200人近いフレッシュマンが駅前ロータリーにあるコンビニやキヨスクで、昼食用のおにぎりやパン、お茶やジュースを買い込んでいた。おそらく、そんな入社式があるとは思いも寄らず、品揃えにも限度があって、余りの人の多さでコンビニもキヨスクも売り切れてしまったのではないだろうか。
 昼食が入手できないフレッシュマンが、駅前辺りを右往左往している。中には遠く駅の裏口の方に出向いて昼食を手に入れようと走り回っている人たちもいるようだった。
 普段の駅前の光景に比べると明らかに様相が異なっていて、しかも、上下の服装が男女とも黒か、紺かで統一されていて、最近、私がそうした場面を見慣れていないこともあるが、私はどうしても違和感を抱いてしまう。個性を押し殺してしまう同じような服装の集団があちらこちらにうごめいていると、何故にこんなにも不気味な雰囲気を漂わせてしまうのであろうか。
 私も若い頃は何の抵抗もなく、そうしたお仕着せの外装を半ば強制的にさせられてきて、そんなに抵抗感を感じていなかったものが、今は私の目にはなぜか異様な光景に映ってしまう。― なぜであろうか。
 サラリーマンという立場でも、自分らしく生きたいと思い出したのは、いつごろからだったのであろうか。譲れるところと、自分のためにどうしても譲れないところを、自分なりにしっかり峻別するようになったのは、いつ頃からだったのであろうか。今ではもう、そうした人生の岐路にも近いスイッチの切り替えが、いつ行われたのかも辿れない。生き急いだせいだろうか。
 いずれにしても、ダークスーツというのは個性を隠すのには、<もってこい>の服装であり、きっと従順さの象徴的な色なのであろう。
 それにしても、軽いものでもいいから、昼食ぐらいは会社側で用意できなかったのであろうか。それとも、すべて昼食持参という通達を事前に新入生にできなかったのであろうか。どうも、これでは昼食を摂れない人も出てくるかも知れないし、時間に遅れる人も出てくるのではないだろうか。
 私も38年間、サラリーマンをやってきた。入社10年目には、自分の部下が12人もできる立場に付かせてもらえるようになったが、そのときの部下の中には、こうした集まりがあるときには、前の日から用意周到に準備してくる人間もいたし、何も考えずに当日やってきて、慌てふためくだけの人間も何人かいて、まさに性格いろいろ、人間いろいろだとつくづく思ったものである。従って、私は気掛かりなことは事前に回覧で回すように心掛けてきたが、部下の自発的な成長を望むならば、今にしてじっくり考えると、余計なことでやり過ぎだったように思う。
 そう言った意味からすると、昼食を抜くことになっても、それも一つの貴重な体験と割り切ればいいのかも知れない。
 サラリーマンの処世の中には、一つのことを事前にじっくり計画することも大事だが、幾つかのケースを想定して、その幾つかの場合にどう対応するか、臨機応変の行動パターンを考えておくことは、もっと大事なことなのである。
 少なくても、昼食にあぶれることを経験した人たちは、些細だが貴重な体験をしたと思えばいい。
 コンビニの紙袋を揺らせながら、会館の方に駆け足で、私を追い越していく人たちの後姿を眺めながら、私はそんなことを考えていた。これも年寄りの余計なお世話なのかも知れない。
 ただ、大卒の有効求人倍率は去年の10月以降、徐々に下がってきて、今はもう、1を切っていると言う。私が多少の偏見を持って近視眼的に見てしまっているせいかも知れないが、昨日の入社式の新入社員たちの表情には、なぜか、べったりした安堵感が漂っていたように思える。それは、例年にない厳しい倍率の中を生き残ってきたという安堵感なのであろうか。
 それとも、男女とも表情が穏やかに見えるのは、個性がダークスーツというお揃いの色の中に埋没してしまっているためなのであろうか。 

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