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ヒカレものの呟き
イギリス「The Times」紙に載った風刺漫画
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作成日時 : 2009/03/02 23:27
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昨日の「The Times」のホームページに、<ブラウン英首相は、ワシントンを訪問し、3日に欧州首脳としては初めてオバマ米大統領と会談し、来月2日にロンドンで開催するG20首脳会合(金融サミット)を前に、世界的な金融危機への対策で、米国との協力を確認したい考えを表明した>という記事が載っていた。
私だけの考えかも知れないが、オバマ大統領は、現在の金融危機の原因の一端が、米英の首脳がイラクに対して、軍事的に共同歩調を取ってきたことにあることを認識していて、これからのイギリスとの関係に関して、若干ではあるが一定の距離を置こうという政策変換に向けて、スイッチを切り替えたように思えてならない。
その深慮遠謀が、ブラウン英首相を差し置いて、日本の首相をホワイトハウスに招いた一つの隠れた理由のように思えるし、これからのアメリカの外交は、アジアに軸足を置こうという意味で、クリントン国務長官を真っ先に日本に送り込み、アジア訪問の終着点として中国を選択したのではないだろうか。
それを敏感に察知したのかどうかは分らないが、最近の「The Times」の主張はフランス、ドイツに先んじて、欧州首脳として初めてオバマ米大統領に招待されたことで、ブラウン首相は喜んでばかりはいられないという風潮に変わりつつあるように思われる。
そして、私が気になる「The Times」のもう一つの論調は、ロシアとの関わり方である。最近のロシア外交を「ニュー鉄のカーテン」と呼び、その力ずくの外交や秘密主義に警戒心をさらに強めている点である。それは、ロシアとNATOとの間で徐々に強まりつつある緊張感に極めて敏感になっていると言い換えてもいい。
そういった状況からも、アメリカとの相互協力はイギリスにとっては是非とも必要な案件であり、できれば、今や世界的に人気のあるオバマ大統領との共同歩調が、イギリス国内のブラウン首相の政権安定に不可欠だという認識をブラウン首相自身が強く持っていて、今回のオバマ大統領との話し合いに対し、大きな期待をしているとの記事も多くの紙面を割いて載せている。
ただ、ブラウン首相のこの強い願望は、思いの外、オバマ大統領に伝わっていなくて、よもや、ブラウン首相の一方的な片思いに終わりはしないだろうかとの懸念が、少なからずイギリスのマスメディアの中には生まれている。
それが最近のCartoonに表れてきているように思う。
一つのCartoonは、握手で終わらせようとしているオバマ大統領に無理やりハグをしようとしているブラウン首相を描いており、もう一つはスーパーマンに見立てられたオバマ大統領の血液を必死で注入してもらおうとするブラウン首相を描いたCartoonである。
このCartoonを見て、私は図らずも麻生総理を思い出していた。
このCartoonに描かれているブラウン首相は、日本の麻生総理のようにも思えてきたからである。
私には、今回の金融危機がイギリスとアメリカでは、同じ危機でも手当てする政策に違いがあり、アメリカばかりを頼らず、イギリスはイギリスで独自の政策を果敢にやっていくことが必要であるということを、この複数のCartoonは提案しているように思えてくる。
日本の麻生総理も、外交ばかりに力点を置くのではなく、国内の問題に政策の軸足を置き、速やかに政策の優先順序を目で見えるところで論議して、コンセンサスが得られたなら、一刻も早く国民にロードマップを披露すればいい。
私はなぜか、「The Times」のCartoonが、日本の政治にヒントを与えてくれているように思えてならない。
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